内祝いのお礼はどうする? お礼の仕方・お礼状の例文・お礼状のマナーも解説
友人や職場の人などから内祝いを受け取ったとき、どうすべきか迷う方も多いでしょう。本来、内祝いへのお返しの品は不要ですが、何もしないのも気が引けてしまいますよね。
本記事では、内祝いを受け取った際のお礼の仕方やお礼状の例文、お礼状を書くときのマナーなどを解説します。冠婚葬祭などフォーマルな贈答シーンで戸惑わないよう、ぜひお役立てください。
内祝いへのお礼の仕方
ここでは、内祝いへのお礼の仕方を詳しく解説していきます。内祝いをいただいたとき、お礼の品物を用意する必要はありません。代わりに手紙や電話、メールなどで感謝を伝えましょう。
内祝いへのお礼の品は不要
近年では、内祝いが「いただいたお祝いへのお礼」ととらえられるケースが増えています。つまり内祝いへのお礼とは、「自分が贈ったお祝いに対するお返しの品へのお礼」という意味になるのです。
そのため内祝いを受け取った際、相手へお返しの品を贈ってしまうと、ギフトの贈り合いになってキリがなくなってしまいます。内祝いに対するお礼の品は贈らず、手紙や電話、メールなどで感謝を伝えるに留めておきましょう。
手紙・電話・メールなどでお礼を伝える
内祝いを受け取ったら、手紙や電話、メールなどでお礼を伝えます。友人など親しい仲の人であれば、ラインなどのメッセージアプリでお礼を伝えるのもよいでしょう。
連絡するタイミングは、内祝いを受け取ってから3日以内が目安です。電話やメールで連絡を入れる場合は、なるべく当日のうちに済ませましょう。
- 職場の人など目上の人には手紙(お礼状)
- 両親や兄弟、親戚など気軽に通話できる人には電話
- 友人などメッセージでやりとりする機会が多い人にはメール
上記のように関係性を考慮して連絡手段を選ぶと、失礼な印象を与えず、スムーズにお礼を伝えられるでしょう。
【シーン別】内祝いへのお礼状の例文
ここからは、内祝いの代表格である結婚内祝いと出産内祝いについて、「親戚・友人・職場の人」のシーン別にお礼状の例文を紹介します。
- 時候の挨拶
- 感謝の言葉
- 品物への感想
- 気遣いの言葉/今後のお願い
- 結びの挨拶
お礼状の一般的な書き方は、上記のような流れです。親戚や友人には親しみが伝わる文章で書き、職場の人にはリスペクトが伝わる丁寧な文章で書きましょう。
結婚内祝いへのお礼状
結婚内祝いへのお礼状を書くときは、「③ 品物への感想」の部分に、自分や家族の様子を盛り込むとよいでしょう。時候の挨拶は、お礼状を書く季節によって適切なものを記入します。
親戚への例文
春らしい季節となってまいりました
この度は素敵な贈り物を誠にありがとうございます
とても便利な品物で 夫もとても喜んでおります
暖かくなってきましたが 季節の変わり目ですので体調に気をつけてお過ごしください
今後ともよろしくお願いいたします。
友人への例文
爽やかな初夏を迎え 汗ばむ季節となりました
先日は素敵なキッチングッズをお贈りいただき 本当にありがとうございます
見るたびに華やかな気持ちになり 料理が楽しくできそうです
暑い日が続いていますので 体調に気をつけて お互い元気に過ごしましょう
これからも家族一同 よろしくお願いいたします
職場の方への例文
新緑の候 ○○様におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます
お送りいただいたものを本日無事に受け取りました
誠にありがとうございます
とても素敵なお品物で使用するのが本当に楽しみです
本来ならば直接お伝えするべきですが 略儀ながらお手紙にてお礼とさせていただきます
今後ともご指導ご鞭撻のほど よろしくお願いいたします
出産内祝いへのお礼状
出産内祝いへのお礼状を書くときも、季節に合わせた時候の挨拶を用い、「③ 品物への感想」の部分に自分や家族の様子を盛り込みます。子どもがいる場合は、子どもの様子などを書き込むのもよいでしょう。
親戚への例文
爽やかな秋晴れの続く季節となりましたが いかがお過ごしでしょうか
先日お送りいただいたお品物を無事に受け取りました
お心遣い誠にありがとうございます
(子どもの名前など)もとても喜んでおります
大切に使わせていただきます
少しずつ寒くなっていますので 健康に気をつけて元気にお過ごしください
今後ともよろしくお願いいたします
友人への例文
朝晩がすっかり寒い季節になりましたね
この度はとても便利な品を贈っていただき 本当にありがとうございます
夫と一緒に 毎日の家事で使わせていただきます
落ち着いてきたら ぜひまた会いましょう
(相手の赤ちゃんの名前)と一緒に遊べるのを楽しみにしています
今後とも家族一同 よろしくお願いいたします
職場の方への例文
立春の候 ○○様におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます
先日(品物の名前)を無事に受け取りました
過分なお心遣いを賜り 誠にありがとうございました
可愛らしく実用的で これから使うのがとても楽しみです
寒い日が続いておりますので お体ご自愛ください
未熟者ではありますが 今後とも温かく見守っていただけますと幸いです
よろしくお願いいたします
お礼状を書くときのマナー
さいごに、お礼状を書くときの一般的なマナーを紹介します。近年では気にされなくなってきたマナーもありますが、目上の人や世代の違う人へお礼状を書く際は、注意しておきましょう。
「お返し」と書かない
お礼状には「お返し」という言葉を使わないようにしましょう。「お祝いの品をもらったからお返しする」という義務的なニュアンスとなってしまい、相手に不快感を与える可能性があるからです。
お礼状では「お返し」という言葉を避け、感謝の気持ちがしっかり伝わるような文章を心掛けましょう。また、句読点を使わずに書くとよりフォーマルな印象になります。
忌み言葉を使わない
忌み言葉とは、縁起の悪い物事を連想させる言葉をいいます。お礼状やお祝いで避けられている忌み言葉をいくつか紹介しますので、参考にしてください。
終わる・切れる・壊れる・離れる・消える・辞める・閉じる・別れる・捨てる |
相手との関係が終わる様子を連想させる |
たびたび・いろいろ・しばしば・わざわざ などの重ね言葉 |
「不幸が重なる」ことを連想させる |
四・九 |
「死・苦」を連想させる |
落ちる・滑る・取り消す・失う・外す・負ける・飽きる・冷える・泣く |
不幸や不吉な様子を連想させる |
破れる・悲しむ・倒れる・枯れる |
病気や死を連想させる |
お礼状に適した便箋とペンを選ぶ
お礼状は贈答シーンにふさわしい便箋とペンで書きましょう。立場が近く親しい人には、メッセージカードなどの簡易的なものを使う場合もありますが、基本的には縦書きの便箋で書くのがおすすめです。
また、ペンはカラーペンやシャーペンでなく、万年筆や筆ペンなどのフォーマルな印象を与えられるものにすると、素敵なお礼状になります。
まとめ
内祝いを受け取ったとき、お返しの品は不要です。その代わり、手紙や電話、メールなどで内祝いへの感謝を伝えましょう。
お礼の連絡をするタイミングは、内祝いを受け取ってから3日以内が目安です。電話やメールの場合は、なるべく当日のうちに連絡を入れます。基本的なマナーを守り、しっかりと感謝の気持ちを伝えれば、良好なお付き合いが継続できるでしょう。