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【社長インタビュー】池永 将成  #1  ハートウエルの立て直しのために愛媛・今治へ

【社長インタビュー】池永 将成  #1 ハートウエルの立て直しのために愛媛・今治へ

ハートウエルで働く人を掘り下げるインタビュー企画、第一弾。最初は社長の池永にインタビューを敢行しました。

 2019年の4月に社長になったものの、元々は今治にも愛媛にも縁がなかった池永。ハートウエルの経営に携わるようになり時間が経過していますが、「どうして愛媛にきたか」「ハートウエルをどうしていくのか」というような質問を社内外から多く受けてきたといいます。

 「今回のインタビューで、これまでのことと、これからの考えを整理できたらいいかなと」という池永。ハートウエルの新ビジョンと今後の展望について、インタビューを実施しました。

 

池永 将成

1989年生まれ。山口県長門市出身。早稲田大学社会科学部卒業。
コンサルティング企業の経営を経て、2019年4月にハートウエルの代表取締役に就任。

 

―そもそも、社内でも知っている人も多くないと思うんですが、どういう経緯でハートウエルの経営をすることになったんでしょうか?

なんでですかね・・・僕も今治のタオルメーカーで仕事をすることになるとは思ってなかったので・・・引き寄せられたんですかね(笑)

―誰かから声がかかったんですか?

そうそう。知り合いがハートウエルの親会社である匠堂の取締役にいて。当時、僕は東京のコンサルティング会社を辞めて、独立して4年くらい経って、自分で事業支援の会社をやってたんだけど、匠堂からも相談を受けてたんですね。最初はWEBサイトまわりとか、経営まわりの相談とかを受けてたんだけど、途中でハートウエルの話が出てきたんですよ。

匠堂は経営不振に陥った製造業をグループ化して支援しているんだけど、ハートウエルをM&A※して時間が経っているものの、思うように経営がいってないと。でも、匠堂は東京に本社があって、当時は今よりも人手や経営改善の知見が限られていたし、ハートウエルを支援する手立てがなかった。

そこで、僕が匠堂の担当者に帯同する形で業務委託で現地に赴くことになって。

※Merger(合併)and Acquisitions(買収)の略。経営統合。

2019年今治赴任当初に・匠堂のメンバーと

 

―最初は業務委託だったんですね。どういうことから始めたんですか?

最初は、まず普段の様子を観察するところからはじめて。従業員が働いている様子、会議の様子、朝の掃除の様子。それから、社員や取引先に直接話を訊いていって。もちろん財務諸表やコストの内訳も確認し、売上構成比なども調査していきました。

それで、調査の結果を匠堂に報告して。ここまでで、本当はハートウエルとの関わりは終わるはずだったんだけど...。

―でも、実際には終わらなかった。

そう、終わらなかった(笑)

調査して課題も見えたし、どういう方向性でハートウエルを変えていくべきか、というのもある程度分かって。具体的にいうと、会社としての戦略が定まっていなかったり、従業員が仕事に必要な情報を得る仕組みがなかったり。

それで、企業としての課題やこれから採るべき戦略の話を、ちゃんと資料にまとめて報告するんだけど、匠堂としては人が足りない中で「どうやってそれを実行するのか」ということになった。

現状がわかり、展望もみえたけれど、結局それを実行できる人がいない。どうしようもない。こういう経緯で、今治への訪問を継続することになり、2019年の4月にハートウエルの代表になりました。

初めて今治を訪れたのが2018年の8月末なので、8ヶ月後。他に抱えていた他社のプロジェクトは全て契約終了させました。

―自身のコンサルティング会社もあったと思うんですが、迷いはなかったんですか。

迷ったというか、引き受けるべきかはじっくり考えましたね。でも、最初から答えは決まっていた気がします。赤字続きで、誰かがやらないと文字通りハートウエルは存続ができない状態だったんです。「赤字続きということはもう社会から求められていないのでは?」という人もいましたが、そんなときに反論している自分がいて(笑) ちゃんと知りもせずに、なんてことを言うんだと。コンサルタントなので、フラットな目線では接しているつもりでしたが…。

―感情移入していたと(笑

そう(笑)

 そんな訳で、やる人がいないなら自分が引き受けるしかない、という感じでした。でも無策だった訳ではなくて。戦略や企業としての仕組みづくりなど「経営」の部分を見直して、90年の歴史で培った老舗としての資源や強みを活用すれば、再びうまく回り始めるのではと思っていたんです。OEMで蓄積した繊細な織物を織る技術、染色事業や縫製事業を含めた一貫生産の強み。こういう特性があるメーカーは今治産地でも多くはないんです。これらを生かして、きちんと今の世の中にあった商品づくりやマーケティングを行えば、勝機が十分にあると思えました。

―はじめの調査の段階でもハートウエルの可能性を感じていたんですね。

うん、それはありましたね。それから、はじめに社員にヒアリングを行った際に「もっと良いものづくりをしたい」「品質を追求したい」といった前向きな声を本当によく聞いたことも大きかった。

赤字続きで「もうダメです...」といってハートウエルを去った人もいたけれど、多くの社員が「物事をより良くしていきたい」という想いをちゃんと心の中に持っていたんです。企業といえども結局は個々の人・想いの集合体。特に企業再建の段階では社員に想いがないと、どうしようもありません。

ものづくりのDNAが残っていたことを肌で感じて、何とかなるかもしれない、何とかしたいと思いました。

―今治に来た当時は20代だったと思うんですが、どのように社員とは接していったんでしょう?基本的に年上の人ばかりだと思うのですが。

年上だからといって特別に対応を変えたりはないです。でも、突然やってきた素性が分からない若者を最初から信頼してもらえるはずはないですよね。多分みんな「この人はどこまで本気なんだろう」と思っていたと思うし、不安に思う人もいたんじゃないかと。

当時社員と居酒屋にいって酔いが回ってくると、「会社はこれから大丈夫なのか?」「ハートウエルは本当に良くなるのか?」と実際によく訊かれました(笑) そんな時は「とりあえず2年間一緒にやりましょう」と答えていました。「2年一緒に頑張れば、かなり良くなるはずだから」と。なんの根拠もないんですけどね(笑)

そうやって、コミュニケーションをとることと、見える変化を起こして小さい実績を積み重ねることで、少しずつ前に進んでいったのかなと思います。

―居酒屋の会話はリアルですね。でも、そのやとりの通り2年後(2021年2月期)には実際に黒字化を達成したんですね。

最低限の結果は出ているのかなと。様々な面で企業を良くしようと思っても、数字が伴っていないと持続的ではないですからね。業績が上向いてきたのは本当によかった。でも、黒字化はあくまでスタート地点です。新しいコーポレートビジョンも定めましたし、目指したい地点に向けてまだまだやれること、やらないといけないことは沢山あると思っています。

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